「…悠哉先輩っ?」
その笑い声は悠哉先輩のものだった。
先輩はずっといじってたケータイをブレザーのポケットに直すと、わたしのところまで来て後ろからもたれかかるように抱きしめてくれた。
先輩と触れてる部分が熱くなって、心臓がドキンと音を立てた。
「…俺、花乃のそーゆーとこ好き。」
顔が赤くなるのが分かった。
それから、わたしからは見えなかったけど、わたしの顔のすぐ近くにある先輩の顔がいたずらっぽく笑ってるのも感じ取れた。
「花乃ちゃんもしかして、悠哉と…?」
凛先輩が言いかけたとき、準備室のドアが開いて他のパーカッションのメンバーが全員入ってきた。
みんなわたしたちのこと見てるよっ!
先輩に伝わるように強く思ったけど、先輩は離してくれない。
それがすごく恥ずかしくて、ちょっと嬉しいのは何でかな?
