先輩と、わたし。





「1年に、澤木花乃ってやついるだろ?」




「あー、同じクラスですよ?」




「まじで。あの子可愛いよな。守りたくなる感じって言うか、癒してくれそう。」



「確かにそうですけど…。」




「何だよ?」



「あいつ、誰にでも良い顔するし、裏で何考えてるか分かりませんよ?」





…花乃の悪口。


花乃はそんなやつじゃない。





「この間だってケンカの仲裁任されて、良い気になってましたからね。」



「あれか、演じてるんだな。」



「そうですよ、多分。あんないつでもニコニコできる訳ないです。先生たちも手名付けてますからね。」




「みんなをどんどん自分の味方にするために嘘ばっかついてんだな。可愛い顔して最低なやつじゃん。」



違う、花乃と話したことでもあんのかよ。


ふざけんな、何も分かってない。




内心すごくイライラしたけど、俺がこいつらを殴っても、花乃はきっと喜ばない。






我慢してる俺をよそに、2人は花乃をののしり続けた。