「…何言っているんだよ、知紗」
口についたハンバーグソースを拭きながら、恭真が言う。
「俺は知紗しか好きにならないよ」
「本当…?」
「本当。
だって俺の家の事情知りながらも、俺の彼女になってくれると言ってくれたんだから。
知紗こそ、俺以外の男に目が行ったら、許さないから」
「チサも…好きなのは…恭真だけだよ……」
「安心して知紗。
俺が好きなのは、知紗だけだから……」
お会計を手早く済ませ、外に出る。
冬はもうすぐみたいで、少々肌寒い。
でも、恭真と繋ぐ掌はあったかい。
チサより背の高い恭真を見上げると、恭真はにっこり微笑む。
その姿に、心まであったかくなる。
「好きだよ、知紗。
知紗以外、俺は好きになんてならないから」
「恭真…ありがと。
チサも…恭真が大好きだよ……」
恭真はチサの自宅まで送ってくれて、チサの家の前でキスをする。
深くて、あったかい…優しいキスだった。
「また明日、知紗」
「バイバイ、恭真。
送ってくれてありがと。また明日」
手を振って、チサは家の中に入った。


