「今母さんたちと旅行に来ているんだ!」
「そうなんだ…」
「あ、あの子はあたしの友達。
行きの新幹線で会って、一緒に夜ご飯食べに来たんだ」
元ヤンキーで友達なんていなかったチサと違い、さっちゃんは積極的で友達が多い。
どこかに遊びに行くことが大好きなさっちゃんは、旅行先で色々な人と友達になる。
全国に友達がいるんじゃないかって思えるほど。
「ところで、彼はちーちゃんの彼氏?」
「う、うん」
“彼氏”と言う響きが恥ずかしくて、思わず俯く。
「そうなんだぁ!
初めまして、関島早苗です。
ちーちゃんの従姉妹なんです、よろしく!」
「小松恭真です」
サッとさっちゃんが出した手を握り、握手を交わす恭真。
…さっちゃんは積極的で、こういうのは普通の挨拶だから。
少し胸がチクチクしたけど、「さっちゃんなりの挨拶だから」と言い聞かせた。
「にしても恭真クンかっこいいなぁ!
ちーちゃん良いなぁ、こんなかっこいい彼氏手に入れられて」
「…アハハ、ありがとう」
いきなり下の名前…。
まぁ、さっちゃんにとっては当たり前だから…。
「もし良かったら、メアド交換しません?
ちーちゃんのこと、色々教えてあげたいので!」
え?


