私はそっと、手を握る。
ほかほかしている、優しいぬくもり。
不思議とポワンッとした気持ちになる。
…表現能力が欲しい。
良いの、言葉で表せなくても。
上手く誰かに伝えられなくても。
澪鵺。
あなたに届けば、良いの。
ポタッ
澪鵺の手を握る私の手に、私の涙がこぼれた。
涙は止まることを知らず、次々こぼれ落ち、手を濡らした。
その度に、私は澪鵺の手を握りしめた。
ねぇ、私泣いているよ?
その手で、私の涙を拭ってよ。
泣き虫だな、って笑ってよ。
私のこと、馬鹿にしてよ。
ねぇ。
ねぇ……。
「ねぇッ!!」
病室の外にいたスーツ姿のオジサンたちに聞こえるんじゃないかってくらい。
私は叫んだ。
思い切り…澪鵺に届くよう、叫んだ。


