「銀色…聞いてくれ」
父親は涙を流しながら語った。
女性は僕らを捨てた後知り合った人だと。
女性は前の旦那と死別しており、女の子は娘だと。
再婚するつもりだと、父親は訴えた。
「…ふざけるなっ……!!」
僕は止める父親の声も聞かず、台所へ向かう。
流し台に、ケーキの生クリームが沢山ついた包丁を見つけ、掴んだ。
刃先を、父親に向けた。
「僕を母さんと銀から離したくせに!
お母さんに借金を負わせて捨てたくせに!!
何でっ…何でっ、幸せになっているんだよ!?」
僕は思いきり、父親に刺した。
刃はお腹に刺さり、父親は倒れた。
それでも僕の殺意は収まり切らなかった。
叫んで家中走り回る女性と女の子も、刺した。
2人は僕と何も関係のない、被害者。
1番殺したいのは…父親だ。
僕は父親の元へ戻り、再び同じところに刺した。
それ以外にも、何度も刺した。
その時。
…僕の腕に、痛みが走った。


