「…ば、馬鹿なことを言うな!」 バルシーが叫ぶ。 「ぼ、僕に兄なんていない! 僕はずっと1人っ子だ! そもそも、兄に復讐って何だよ!?」 私は口を開いた。 「羨ましかったんでしょ? 月宮銀のことが。 …だから、壊してみたくなった。 この……学園自体を………」 バルシーは後ずさりした。 …図星、かな? 「羨ましい…? そんなこと……ないっ………」 「銀色ッ!」 タッと向こうから、月宮くんが走って来た。 バルシーは振り向き… 憎しみに染まった瞳を、 月宮くんへ向けた。