「初めましてェ皆様。
今宵は僕のマジックショーにようこそ!」
今宵って夜の意味だと知らないのか?
と言う突っ込みは置いておく。
そんなことよりも。
早くお客さんを避難させないと。
今から始まるのは、マジックショーなんて華やかなものじゃない。
今から始まるのは…血の雨の降る、最恐のお手合わせだ。
私は吸い込めるだけの息を吸い込んだ。
「早く!逃げてください!
彼はバルシーと言って、殺し屋です!
ここにいたら、殺されてしまいます!!」
私の告白に、お客さんたちは悲鳴を上げながら入口へ向かって行く。
「アハハ、馬鹿だねェ玉置さんはァ」
馬鹿?
確かに私は馬鹿だけど。
何であんたに言われないといけないの?
そう言う意味を込めて睨む。


