私は恭真からもらった書類を手に、多くの展示室を回った。
文化祭らしく、美味しそうな食べ物も沢山並んでいる。
チヂミ、焼きそば、たこ焼き、きゅうりの一本漬け、駄菓子、ラーメン等々。
全て食べつくしたんじゃないか、と思うぐらい沢山食べた。
食べ終わった後は舞台鑑賞。
他のクラスの劇だけではなく、部活発表やバンドなど、明るくて凄く楽しかった。
「ねぇ~澪鵺、皆は?」
「可笑しいな…誰もいないな」
舞台のある体育館から出た時、皆はいなくなっていた。
体育館に入るまでは一緒だったのに。
「多分中で離れたんだろうな。
人多かったし」
今やっているのは、舞台の中でも特に人気の軽音部の発表。
ヒット曲を連発しているため人が多く、私と澪鵺は出てきたのだ。
「手繋いでいたから、離れてはいないはずだよね」
「ああ。
心配することはないだろ」
体育館にはいるとき、恭真は知紗の、総司は花菜の手を握っていたから。
離れることは不可能だろう。
ちなみに総司の女性恐怖症は治ってはいないらしいが、人混みで花菜と離れる方が嫌だと思ったらしく、総司から繋いでいた。
恋は病さえも乗り越える。
…良いこと言ったよね、私。


