「恭真どこに行ったか知らない?
知紗チャン置いてけぼりだからさ~」
置いてけぼりにしたわけじゃないと思う、うん。
知紗を巻きこみたくないって言う恭真の優しさだよ、うん。
…何か自信ないけど。
「そ~いえばさ。
オレらのクラスって舞台だから、この後自由じゃん?
一緒に色々な所回らない?」
ニコッと満面の笑みで誘う総司と、そんな総司を幸せそうに見る花菜と、少し不機嫌な知紗。
私は澪鵺と顔を見合わせた。
「どうする?」
「…俺らも暇だし、恭真を探すついでに行くか。
逢沢もそうしたいだろうし」
澪鵺が知紗を見ると、知紗は嬉しそうな顔で頷いた。
「じゃ、文化祭デート行きますか」
「行こう花菜」と手は繋がないけど花菜をエスコートする総司。
それに答えるように「うんっ」と頷く花菜。
知紗はもう楽屋の出入り口に向かっている所を見ると、探したくてしょうがないみたい。
「澪鵺!
まずは文化祭デート、楽しも!」
「そうだな」
私と澪鵺も3人を追って、楽屋を出た。
そんな私たちに、
月宮くんが冷たい眼差しを向けていることなど、
私は知らなかった……。


