「澪鵺大丈夫?
もう少しで保健室着くからね」
すると澪鵺は、フイと顔を上げた。
その表情には、笑みが広がっていた。
そして、病人とは思えない動きで、私の腕を掴んだ。
「え?れい、や?」
「来い」
保健室とは逆の方向へ私を引いて行く澪鵺。
何で?
澪鵺病人じゃないの?
連れて来られたのは、屋上。
鍵を簡単に開け、私を中へ連れ込む。
「澪鵺…?頭痛いのは?」
「嘘。悪ィ」
嘘!?
「何で騙したの!?」
「こうでもしないと、紅羽を呼び出せなかった」
「立ち眩みは!?」
「演技。もうすぐ文化祭だろ」
「でも体熱かったよ!?」
「教室暖房つけるの早いからな」
全部騙されていたってこと!?
てか、私自身が勘違いしていた!?
…嘘だろ。
私、そんな単純なのかな…?
皆私のこと鈍感とか言うけど……。
満更間違いではないのかな。


