「新野大地だと…?」
「お前、もしかして、ヤンキーグループ・竜王(りゅうおう)のトップか!?」
ヤンキーグループ・竜王。
世間知らずなチサでも知っているほど有名なグループ。
“人のためになる”をモットーに掲げているキャットやマウスと違い、竜王は喧嘩ばかりしている悪いグループ。
でも喧嘩をするのは悪い人たちにのみ。
ごみ拾いなどのボランティア活動はしないけど、喧嘩が強いことで有名だ。
大地が、
竜王のトップ…!?
「それがどうしました?」
「逃げるぞ!」
「おぅ!」
一目散に逃げて行くチャラ男たち。
大地はその姿が完全に見えなくなったところで振り向いた。
「ごめん、知紗。
おれ、知紗のこと騙していたな…」
確かに前大地は、自分のことを話した時言っていた。
昔の自分が気が弱く、常に何かに怯え、クラスの男子に絡まれて何も抵抗が出来なかった、と。
もし大地が竜王のトップなら、そんなことあるはずがない。
「おれ…自分が竜王のトップだってこと、知紗に知られたくなかったんだ。
おれが前に知紗に話したことは真実だし。
おれ、本当に気が弱かった。
でも知紗たちマウスに助けてもらって、それから竜王を作ってトップになった。
知紗に守られっぱなしじゃいけないから。
ごめん…黙ってて」
ペコンッと頭を下げる大地。


