『学校の屋上にいるよ。お姉ちゃん~って泣いてるし、早くきてあげてね?』
そう言うと、電話は一方的に切れた。
学校の屋上……?
スマホをポケットに入れてあたしは全速力で駆け出した。
ふざけんな。
シュンまで巻き込むなんて……――!!
走りながらこう誓う。
シュンを助けたら、この街を出よう。
父は職を失い、家もあの状況だ。
夜逃げ同然に家を出るのはほぼ間違いないだろう。
今まで金銭面では何不自由ない生活を送っていたけれど、これからはそうはいかない。
でも、それもいい。
一から母とシュンと3人で暮らしていこう。
母に暴言を吐き、あたしに暴力を振るった父はもういらない。
あたしには結局、母とシュンしかいない。
3人で新しい生活をしよう。
どこか遠く……誰も知らない街で、一からやり直すんだ。



