スマホを取り出して、手当たり次第に電話をかける。
「もしもし?明子?あたし、愛海だけど……――」
『あの、誰かと間違えてません?』
中学の同級生の番号にかけると、全く知らない相手が電話に出た。
番号を変えたことを知らされていなかったことにショックを受けながらも、心を奮い立たせる。
でもその後も、何人にも電話をしたものの、番号が変わっていたり、留守電だったりで電話に出てくれる人はいない。
「もしもし?あたし、愛海だけど、ちょっとお願いがあって……――」
ようやく出た相手には、話をする前にブチっと電話を切られた。
高校の友達は、3人しかいなかった。
千代とヒカリと明日香。
あの3人がいなくなった今、あたしは一人ぼっちだった。
一人でも大丈夫だとたかをくくっていたけれど、それがいかに浅はかな考えだったのかこんな時になってようやく思い知らされた。



