背中から床に落ち、一瞬息ができなかった。
目を見開いて痛みに顔を歪ませるあたしの足を父が蹴り上げる。
「この家はもうおしまいだ!!もう全部終わりだ!!」
狂ったようにそう叫ぶ父から何とか逃げ出し、リビングの奥の畳の部屋に向かう。
「……――お母さん!!」
ベッドで横になっている母に駆け寄ると、母はボロボロと涙を流していた。
「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……」
壊れた人形のように同じ言葉を繰り返す母。
父に暴言を吐かれたのかもしれない。
母は何かに怯えながら謝り続ける。
その時、ふといつも母のそばにいるはずのシュンの姿が見えないことに気が付いた。



