あの日、千代は……西園寺カンナの家に謝りに行くと言っていた。
もしかしたら『拉致された』という千代の言葉は冗談ではなかったのかもしれない。
あの時良く考えれば千代の声は震えていた。
「嘘でしょ……――。まさか……そんな……」
千代は本気であの日あたしを頼って電話をかけてきたの?
あたしにs.O.Sを発していたの……?
背中にぞくっと寒気を感じて寒くもないのに両腕に鳥肌が立つ。
「……――愛海ちゃん」
「きゃああああーーーーーー!!!」
ポンッと肩を叩かれて思わず悲鳴を上げると、「ごめん、驚かせちゃった?」とミチルが困ったように笑った。



