イジメ返し ~復讐の連鎖・はじまり~


職員室を抜けて下駄箱の前を通り教室へ向かう階段を上がろうとした時、愛海が階段から降りてきた。


「あっ、愛海……――。あのさっ……」


「千代。アンタ、ダメじゃん」


すると、愛海はあたしを見るなり露骨にため息を吐いた。


「どうしてもっとうまくやんないのよ。みんなの前で西園寺を叩いたらアンタが悪者になるに決まってるでしょ?今は形勢的にこっちが不利なんだから」


「そうだけどさ……」


「ねぇ、千代。ヒカリも明日香もいなくなっちゃったけど、あたしは千代がいるからこうやって学校にこられるの。だから、もっとうまくアイツらを痛めつける方法にしてよ?千代が退学とかになったらあたし困るし……」


「あぁ、そうか。そうだよね……。ごめん、愛海」


愛海に失望されたかと思って内心びくびくしていたけれど、愛海はあたしがこの学校から去ることを恐れていたんだ。


そんなことに気付かずに暴走するなんて、あたしは本当にバカだ。