「……――うるさい、ブタゴリラ……」
すると、新村はポツリと呟いた。
力を振り絞り膝に手を当てて何とか立ち上がると、口の端をクイッと上に持ち上げた。
「ねぇ、荒野さん。荒野さんもいじめられた経験があるんでしょう?それなのに、どうして今度はいじめる側に回ったの?」
「……は?」
「ぜーんぶ知ってるの。小学校と中学の時のあだ名がブタゴリラだっていうこと。中2の時、男の子を気絶するまで殴ったこと、それをキッカケに石川さんと仲良くなったこと」
何でこいつがそんなことまで知っているんだ……?
「荒野さんの強さは化け物みたいだけど、強さをあまり過信しないほうがいよ?それにね、あんまり人を信じすぎるのもどうかと思うよ?」
「お前、何が言いたいんだよ!?」
「別に……。ただね、今日のことではっきりしたことが一つあるから」
クックッと喉を鳴らして笑う新村。



