悪口を言われたら言われた分だけ食欲は増した。 当時は食べることで精神の安定を図っていたといっても過言ではない。 胃が苦しくなるほど食べ物を押し込み、布団に入って眠る。 食べている間と寝ている間だけは、周りの悪口を思いださずに済んだ。 そして、みるみる間に100キロの大台を超えた。 ――あの事件は、そんな時に起きた。