「ど、どうしたの……?何かあったの……?」
ソファから立ち上がって扉の前で立ち尽くしている母に近付いていく。
「ねぇ、何か言ってよ……」
不安になり母のほうへ手を伸ばした時、あたしのその手は母によって無情にも振り払われた。
「明日香、あなた……カンニングしたの?」
母の体が小刻みに震えている。
「えっ……?今、なんて……?」
頭を鈍器で叩かれたような衝撃が走る。
「さっきね、先生から電話があったの。あなたの机の中から期末テストの問題用紙と解答用紙が見つかったって」
母の目のふちが怒りで赤く染まる。



