「新村、アンタ、今度こそ殺してやろうか!?」
目を吊り上げた愛海が声を荒げた瞬間、教室の扉が開き、担任が顔を覗かせた。
「な、何をしているの!?」
何か一大事が起こっていると瞬時に察した担任がこちらに駆け寄る。
担任の女教師は、いつだって愛海の顔色を伺っている。
大企業の社長であり、PTAの役員を務める口うるさい父親の娘である愛海に怪我やもめごとでもあったら大変だ。
「先生、西園寺さんが……――」
いつものように愛海が先生に告げ口をしようとした時、それを遮るように先生は脇目も振らずカンナの元へ向かった。



