だけど、それは起こった。 「楓子、ちょっとこっちにきて?」 名前を呼ばれ顔を上げると、愛海がこちらに向かって手招きしていた。 なんだろう……急に……。 しかも、『楓子』って名前まで呼んで……――。 不審に思ったけれどここで断れば千代に何を言われるか分からない。 昨日のように机を蹴飛ばされて教室中が静まり返るのは耐えられない。 あたしは仕方なく愛海の元へ向かった。