「もしかして……山田さん……拾って食べようとしてたんじゃないよね……?だけど普通、トイレの床に落ちたパンなんて食べる人いないよねぇ」
困ったような表情をつくる新村に顔がカーッと熱くなる。
この女は確実にあたしを貶(おとし)めようとしている。
それだけはハッキリした。
新村にコケにされるなんてこれ以上の屈辱はない。
「違うに決まってるでしょ!!持って帰って近所の犬にあげようとしたの!!」
「え……、犬ってチョコ食べさせたらいけないんだよ~?下手したら死んじゃうよ~~」
あたしの必死の抵抗をカンナはサラリと受け流す。
そうなの……?
犬を飼ったこともないしそんなこと知らなかった。
下手に言い訳したことで余計に事態を悪化させてしまっている。



