その声の方に視線を向けると、新村がにっこりと笑顔を浮かべてカンナに手招きしていた。
「……新村……アンタ……」
「うん!!今行く~!!」
何事もなかったかのように去っていくカンナ。
あたし以外のクラスメイトはあたしがカンナに髪を引っ張られたところを見ていないようだ。
怒りに顔を染めるあたしを不思議な顔で見つめている。
「西園寺さんも席に着きましたね。では、これから朝のHRを始めます。日直、号令をかけて」
担任の言葉とともにHRが始まった。
あたしは悶々とした気持ちを抱えたまま、グッと拳を握りしめた。



