―― いい加減、うざったかった。 振り返るたび物陰に潜む大きな人影。 今回なんて、肩幅が大きいから電柱からはみ出てるし。 「先輩、分かってますよ」 「!?」 くるりと振り返り、数十メートル先の電柱の陰に潜む人影にズバリと言い放つ。 「先輩、そんなことする人だったんですね」