普段、素直になれないからバレンタインが絶好のチャンスだと思ったんだ。 「好きです、付き合ってください…でいいよね。」 家を出る前、そう練習しておく。 今から心臓がうるさいけど気にせずに学校に向かう。 「好きです……好きです……」 ブツブツつぶやきながら教室に入るとバレンタインだからか、 ワクワクしている男子とドキドキしている女子がたくさんいた。 だけど、一部の男子たちはなぜか悲壮な空気になっていた。