「今日は大晦日ですし、明日は全店休業日で、さすがに麻生さんも休みだと思うんです」
「………ん」
「で、恐らく、空いてる時間が今夜から明日の元旦丸1日しか無いと思うんですよね~」
「………ん」
「だから、………じゃないですか?」
「それって、その貴重な休みを……って事?」
「…………恐らく」
「嘘っ?!」
「嘘だと思うなら、彼に直接聞いてみるとイイですよ。30分もしないうちに来るだろうし」
「ッ?!」
「だから、先輩は~メイクして待ってればいいんじゃないですか~?」
「えぇ~ッ?!」
「じゃあ私、電話切りますね~?通話してる時間があったら、少しでもメイク時間を取った方がいいでしょうしね♪」
「えっ、ちょっ……」
「せんぱ~い♪……良いお年を~☆」
志帆ちゃんは声を弾ませ電話を切ってしまった。
完全にフリーズする私。
手にしてる携帯に視線を落とすと、彼との通話から既に5分が経過している。
ヤバッ!!
すっぴんだ!!
お風呂上がりで肌の手入れはしたものの、メイクなんてものは何一つしていない。
そもそもパジャマだし、髪だって乾かしたまま。
どっ、どうしよう~!!
25分でなんて、無理に決まってるッ!!
大パニックに陥った私はすぐさまクローゼットを開け、外出用の服を物色。
真冬+深夜+デート?=ニットワンピ&綺麗めコートをチョイス。
寒さ対策にしっかり厚手のカラータイツを穿いて、ドレッサーでチェック。
ヨシ!!
次は………。



