『30分後に迎えに行くから、用意しとけ』
………これって、どういう事?
いきなり電話が来た事だけでも驚きなのに、『迎え』ってどういう意味?
放心状態の私は答えが見出せず、一先ず志帆ちゃんに助けを求める事にした。
「はい」
「ごめんね?こんな時間に」
「ん~大丈夫ですよ~。で、どうしました~?」
休み中は彼のマンションにお泊りすると言っていただけに、早々に終わらせないとと思い、単刀直入に切り出した。
「今さっきね、麻生さんから電話が来て、『30分後に迎えに行くから、用意しとけ』って言われたんだけど、どういう意味?」
「えっ?何ですか、それ!?」
「ん、私が知りたい」
志帆ちゃんは『う~ん』と唸りながら思考を巡らせ、『ちょっと待ってて下さいね』と言って電話を切った。
そして、1分も経たないうちに彼女から電話が掛かって来た。
すぐさまそれに出ると―――。
「ごめんなさい、健ちゃんが隣りに居たんで……」
「大丈夫なの?」
「あっ、はい。ジュースを買いに行かせました」
「えっ?」
ウフフッと笑う彼女。
もしかすると、大物かもしれない。
9歳も年上の彼を追い出すなんて……。
でも、そんな彼女の気持ちが凄く嬉しかった。
「ありがとね」
「いいえ~先輩LOVEですから」
「あぁ~はいはい、ありがと」
皆川さんには申し訳ないけど、今だけは私のナイトになってもらおう。
私は彼女の言葉に耳を澄ませると……。



