「アハハハハハッ、おい、マジでウケるぞ、お前」
「ッ?!」
「お前の妄想力、逞し過ぎてマジでウケる。笑い死にしそうだ」
彼はお腹を抱えて笑い転げた。
目尻に薄らと涙を溜め、本気で笑っている。
ソファの肘掛部分を何度もバシバシと叩き、涙目で私を見ている。
その姿を見て、再び怒りが込み上げて来た。
私の何がそんなに笑えるのよッ!!
アンタの脳ミソ、相当ヤバいんじゃないの?
冷やかな目を向けていると、彼は私の隣りに腰を下ろした。
その時、ふわっと柑橘系の香りが鼻腔を掠め、昨夜の出来事がフラッシュバックする。
不本意ながらも脳は記憶しているらしい。
無意識に胸がドクンと音を立てた。
急に距離を詰めて来た彼に防御反応が起こる。
身体が咄嗟に強張り、無意識に身を引いていた。
すると、
「お前のここ、逞し過ぎるぞ」
「ッ?!」
人差し指でツンツンとこめかみを突かれた。
「ちょっとそれ、どういう意味よ!」
「フッ、妄想力は逞しいのに、理解力は乏しいようだな」
「はぁ?」
「俺は優しいからな、教えてやるよ」
彼はそう口にすると、ゆっくりと耳元へと近づいて来た。
そして、心臓に悪い美声でこう囁いたのだ。
「酒の肴は、『おかず』じゃなく『つまみ』だ。お前をエロい目で見てるんじゃなくて、ブサイクな寝顔がマジで笑えるから記念に撮ったまでだ」
「ッ?!」
「ご期待に応えれず、申し訳ないな…………ッククククッ」



