How much?!



リビングテーブルの上に置かれた携帯が視界に入った。

そして、ふと思い出す、先程の光景。


ピピッという電子音と、薄暗い車内で鋭い光と言えば……?


「あっ!!」

「ん?……どうかしたか?」


顏だけこちらに向けて尋ねて来た彼。

そんな彼に、一抹の不安を尋ねてみる。

もしやとは思うんだけどね……?


「あの」

「ん?」

「さっき、車の中で………携帯で写真を撮りましたか?」

「ん~、撮った」

「な、………何を?」

「何って、お前の寝顔を」

「ッ?!………ちょっ、ちょっとッ!!それ、どういうことですか?!勝手に撮るだなんてッ!今すぐ消して下さい!」

「ヤダね、断る」

「はいぃ~~ッ?!」

「おっ、あったあった!コレコレ!」


怒り心頭でわなわな震えている私とは正反対に、晴やかな表情の彼。

探し物が見つかってさぞかし嬉しいでしょうか、こっちはそれどころじゃないんだってばッ!!


「ほれ!やるよ、お前に」

「へっ?!」


ポンと投げられた小さなモノが、緩やかな弧を描いて私の手元に飛んで来た。

思わずそれをキャッチすると――――。


「ッ?!………これって」

「フッ、見て分かんねぇーの?………この部屋の鍵だよ」

「へ?」

「合鍵を渡しておくから、いつでも来たい時にくればいい」

「………」



―――――これって、どういう事?