夕食を食べ終えた私達は、ゆっくりとソファに腰を下ろして……。
彼は私が淹れた珈琲を美味しそうに口にする。
そんな彼を真っ直ぐ見据え、私は意を決して口を開いた。
「大和さん」
「ん?」
「あの、結婚式の事ですけど……」
「………ん、結婚式がどうした?もしかして、俺と結婚するのを取りやめたいとか言わないよな?」
私の真剣な表情がそんなふうな発想を引き起こさせたのかと思うと、心が痛い。
だけど、彼が私と結婚したいと思ってくれている事に安堵せずにはいられない。
――――私は彼に愛されている。
ちょっと前まで、彼は自分の気持ちを言動で示す事は殆ど無かった。
だから、余計に嬉しく感じるのもある。
そんな不安そうな瞳で見つめられたら、言いたい事の半分も言えなくなりそうで……。
「何だよ、急に黙って。もしかして、図星なのか?」
更に切ない表情になる彼。
あぁ、もう……私は何て小さい人間なんだろう。
こんなにも想われているのに、彼のしたい事を足踏みして時間稼ぎしようとしてるなんて。
自分自身の不甲斐なさに胸が締め付けられた。
「結婚はする。ってか、したいっ!大和さん以外の人と……なんて、考えられないもっんッ?!」
言い終える前に唇を奪われてしまった。
しかも、私を求めるような熱い口づけに、身体がジンと痺れをもたらし始める。
ダメッ!
今日は話し合うって決めて来たんだから。
私は彼の肩を軽く叩いて、キスを止めてくれるように催促すると。



