How much?!



見た目が可愛い系の相場なのに、ちゃんと彼に“男”を感じた。

だけど、きゅんもキューッも無く、私の心臓は麻生さん仕様になってるらしい。


きっと、同僚の子達からしたら『勿体ない』の一言に尽きるだろうけど。

それでも、私の心は彼以外に反応しなくなってしまったほど、重症化していた。



相場からの告白を断っても、社内での業務はある訳で。

新年度をスタートさせた本部では、色々なシステム変更がなされていた。


そして、その度に彼は事務所に顔を出す。

勿論、今まで通りに接してくれるあたり、彼の優しさなんだと思うけど。

それでも、私の心はほんの少し罪悪感で軋んでいた。



前年度の決算書類の場所を確保する為、資料室の整理をしようと向かう途中。


「あ、小町っ!」

「ん?……相場」

「何、その嫌そうな顏は」

「………そんなんじゃ……」

「フッ、冗談」


相場は私の手から雑巾の入ったバケツを取り上げ、


「資料室に行くんだろ?」

「何で知ってんの?」

「さっき、事務長に話してんのが聞こえたから」

「そっか」

「その後、……どうだ?」

「どうって?」

「意中の彼だよ。上手く行ってんのか?」

「………何も変わらないよ」

「…………そっか」


彼は資料室の隣りの配電室に用事があるようで、一緒に向う事になった。



資料室の前に着くと、手にしていたバケツを返された、次の瞬間!!