「はっきり言っちゃえばよかったのにね、
たっくんも」



「あの女の暴走は止められなかったらしい……」



「あぁそっか……」


由美ちゃん、

勢いがすごいもんね。


もう私慣れたけど。



「あ~これでやっと落ち着く」


伸びをしながら輝は言う。



「今日は、
輝の好きなもの作ってあげる」


輝は私を助けてくれたし。



「まじか!さすが美咲っ」



「じゃあ買いもの付き合ってね~」



「仕方ねぇな」



帰り道、自然と手を繋ぐ私たち。




「輝は私にとってヒーローだよ」



「ヒーローと思われんのはもう、
こりごりだけど、これからもずっと、
美咲だけのヒーローでいてやるよ」


「ふふっ」



ありがとうね、輝。