バチンっ


「っいたっ……」


何とか追いつき、

由美ちゃんを叩こうとした先輩のビンタを、

私が受け止めた。


右頬じんじんする……。



「……え、美咲先輩っ!?
大丈夫ですか!?」



「大丈夫大丈夫。
由美ちゃんは大丈夫?」



「はいっ……」


それならよかった。



「何よ、輝の彼女……」


「また邪魔しないでくれる?」


「早くどっか行って」


人を叩いておいて、

謝りもしないなんて……。