ベンチがあったので、そこに座る。
輝は飲み物を買うといって、ちょっと1人で待つ。
「ごめんな疲れさせて。はい、水」
「あ、ありがと!……冷たっ」
受け取ろうと思ったら、輝がほっぺにくっつけてきた。
「はは、気持ちいだろ」
「うん。びっくりしたけど気持ちい~」
おでこにもやると気持ちいな~。
「顔がふにゃふにゃだな」
「どういう意味それ」
ふにゃふにゃ顔なんて聞いたことないし。
「気持ちよさそうな顔してんなって」
「だって気持ちいよ。えいっ」
「ほんとだ~気持ちいな」
2人して顔を見合わせて笑う。
もう夜ってこともあって、この公園には輝とふたりきり。
家でもいつも2人でいるはずなのに、
何か特別感がある。
「ここから見える風景きれいだね」
「だろ?ここ、けっこう昔から気にいってるんだ」
「昔から?」
「あぁ。昔はこっちの方に住んでたんだ」
「そうだったんだ」
知らなかった。
ちょっと地元から離れると、こんなにも景色が違うんだ……。

