「俺は2人の恋愛劇観に来たんじゃないんだよ。準備できたなら行こう~」


何が恋愛劇だ。



「お前な~……もうちょっと甘い雰囲気にさせろよ!」



「何が甘い雰囲気だよ。子どもに見せつけやがって」



「はぁ~子どもには分からないだろうな。
この気持ちは」


輝のおかげでさっきのドキドキが半減だぜ。



「な、子ども扱いすんなっ」



「お前が子どもって言ったんだろ!?」



「ちょっと2人ともっそこまで!」



「「っ!」」



「ごめんね輝くん、待たせちゃって。
すぐ行こうね。後下駄探してくるから、先に玄関に行ってて!」


と言って、リビングから出ていった。



「美咲は優しいな~。どこかの誰かさんと違って」



「何だよ……悪かったな退屈させて」



「べっつにー。輝のデレたキモい顔見れたからいいとする」



「はぁ!?キモいってなんだよ」



「すぐに分かるよ~」


何がすぐに分かるだよ……。


そんなキモい顔になんてなってねぇっての。