「「やめなさい輝!!」」



バシっ


「「いってぇ~!」」


頭を叩かれた。



「何すんだよ美咲っ」
「何すんだよ母ちゃんっ」


うん?


「「……はぁ?」」


俺は美咲の従弟と顔を見合わす。




もしかして……



「俺は高橋輝だ。お前は……?」



「もうっまだ挨拶してなかったの?
あんたって子はっ」



「いたたっ耳引っ張んなっ
……輝。藤井輝、小3」



やっぱり……。

まさかの同じ名前かよっ



「そんでもって、美咲の婚約者は俺だから。
よろしくね。ひ、か、る」



「だから何言って「じゃあ部屋上がるね~!」



「あ、こら輝っ」


美咲の叔母さんをかわして、

すっと部屋に上がっていってしまった。



「うそだろ……」


これは予想外すぎる。


まだ会って数分だよな?


思った以上に厄介な従弟だぜ……。