「番号あったぞ輝ー!」



「おぉ、そうだな」


ダチの大地も、無事に合格。


コイツは中学から頭良かったし、

心配はしてなかったが。



「どうしたんだよ輝、
嬉しくないのか?」



「いや、またお前と一緒で嬉しいよ」


高校生活も楽しくなりそうだと安心した。



「だよなー!俺も輝と一緒で嬉しいっ」



「キモいから離れろ」



「ちぇ~」



俺はそんな大地を無視して、

辺りをキョロキョロ見回す。



……彼女はどうだったんだろうか。


制服はたぶん、

俺の近くの中学なはずだけど。



受験番号なんて見てる余裕もなくて、

結局分からなかった。



俺のあの時のドキドキもなんなのか、


分からずじまいで。



なんだったんだ……。



「おい輝、
今から女漁っても、意味ないぞ?」



「そんなことしてねぇバーカ」



俺は会場を出るまで彼女を探した。


しかし、彼女はいなかった。