医者には無理しないようにと言われた。


でも、明後日からはまたテストだ~。



そんなのんびりしてる暇もない。


朝よりかもう怠くないし、

少しだけ勉強でもしよう。



「美咲」



「あれ、輝っ」



病院の帰り道、

輝が前から歩いてきていた。



「また倒れてたら心配だから来た」



「え、ごっごめんね!
大丈夫っただの風邪だった」



「風邪か。
今日は早く帰って寝ろな」



「……明後日からまたテストが……」



「はぁ!?」



輝の大きな声がキーンと耳に響く。



「バカ、寝てろ。
勉強なんて二の次だっての」



「でも、補習~……」


補習だったら、

輝と遊べなくなっちゃうよ……。



「そんなもんもう気にしない。
もし美咲が補習だったら俺も付き合うから」



「え、それって……」



「夏休みも勉強は見てやるから、
今だけは、自分の体調をどうにかしろ」



「夏休みも手伝ってくれるの?
ほんとにいいの……?」



「あぁ。だから間違っても、
今日は勉強するなよ?」



「……はーい」



ここまで言われちゃ仕方ないか……。



「バカは風邪ひかないっていうのにな」



「なっ……ふん。
コホっ私だってひきますっ」



「ごめんごめん。今日はゆっくり寝て、
風邪が治ったら勉強するぞ」



「うん」


早く治ってくれたらいいな。


輝に言われた通り私は、

家に着いてすぐ寝た。