「美咲……っ!」
隣の教室に入ったら、
クラスメイトが一部に群がっていた。
そこには、
机に伏せてる美咲がいた。
「輝くん!?どうして?」
美咲のそばにいた優里ちゃんは、
びっくりしていた。
「ここの担任が俺のクラスに来て……
美咲、大丈夫か?」
「……輝?ごめんね、心配かけて……」
無理して笑ってそう言う美咲。
昨日からちょっと様子が変だったのは、
具合が悪かったからなのか……。
「美咲ちゃん、終わった瞬間
椅子から崩れ落ちて……
何とか起こして机に座らせたんだけど、
すっごい具合悪そうでっ……」
優里ちゃんの目には、涙が溜まっていた。
よほどびっくりしたんだろうな……。
「おい、高木大丈夫か!?
今、保健の先生連れてきたからっ」
俺のクラスの担任は、保健の先生でもある。
「風邪かしらね……。
寝不足も重なって、悪化したのかも。
一度、保健室に運び「俺が運びます」
「え、高橋くん!?
あなたはうちのクラスに早く戻って……って、高橋くんっ」
俺は担任の言うことも聞かず、
美咲をお姫様抱っこする。
「っ!ひ、輝……おろし「無理。暴れるな」
美咲は俺の腕の中で暴れてるが、
力なんて全然なく、弱弱しい。
「じゃあ、後は俺に任せてください」
「はぁ……仕方ないわね。
ちゃんと保健室に連れてって、
見てもらってね」
「はい」
野次馬の群れを通り抜けて、
保健室に運んでった。

