キーンコーンカーンコーン
いつの間にか50分のテストが終わった。
「わぁ~……。終わった終わった。
あれ?輝寝なかったのかよ」
俺の席に来ては、そんなことを言う大地。
「寝起きじゃねぇの珍しいな」
「まぁな」
「あ、美咲ちゃんのこと心配で、
寝られなかったんだっ?」
図星だが、
コイツに言われるとムカつく。
「別に眠くなかっただけだよ。
それよりお前は大丈夫なのかよ」
「まぁ簡単だった~」
あぁそうだ。
大地もこう見えて頭良いんだった。
美咲、大丈夫か……。
「うん?何か騒がしくね?」
「?たしかに……」
外がうるさい気もする。
ガラっ
「すいません先生っ
高木が具合悪そうで……。
ちょっとうちのクラスに来てください!」
隣のクラスの担任が入ってきた。
高木?
高木って、美咲だよな……?
「あ、高橋くん!?」
担任に呼ばれたが、
俺は居ても立っても居られず、
教室を飛び出た。

