「まぁ暇だからな。
俺は美咲と違って勉強出来るし」



「何かすごいムカつくけど、
ありがとう」



「だから、礼は終わってからだって言ってるだろ」



「だって、嬉しいんだもん」



輝がこんなことまでしてくれてたなんて。


隣にいたのに、気づきもしなかった。



「美咲のために時間使ったんだから、
その分今日は頑張ってもらわないとな」



「え……少し休憩しよ?」



「ここの単元終わったらな」



輝の差し出した問題は、

数ページあった。


この問題を今から……。



「美咲、どうした?
俺に教わりたかったんだろ?」


ほれほれと問題を押し付けられる。



「そ、そんなことは……
「優里ちゃんに言ってたことは聞こえてんだよ」


くっ……。



「で、でも、
優里たちに教わったし大丈夫っ」



「大丈夫じゃないからこうなんだろ」


ごもっとも……。



「大地たちに夕方教わって、
俺が夜にまた教えれば、
少しは美咲も頭良くなるだろ」



「そういうことまで考えてたんだね……。
ありがとね、輝」


後先のことを考えていたのか。

さすが輝。



「だから頑張れ。な?」



「分かった。頑張る!」



後、残り5日。

頑張ろうっっ





「美咲のバカ。ミスしまくり。
ほんとに高校生かよ。
中学生、いや、小学生か?」



「ごめんなさ~い……」



ほんとに成績上がるか

私自身も心配になったのであった……。