四百年の恋

 「……」


 「できないと言うのか」


 「私……」


 真姫の表情には、明らかに拒絶の色が見て取れた。


 そこで一旦、話を変えた。


 「そういえば、お前が命を絶ってまで追いかけた福山だが、清水優雅として再生しせっかく巡り会えたのに、奴は自分の人生を優先して去って行ったようだな」


 「彼はまだ、覚醒できずにいる」


 真姫はそう口にした。


 「その調子なら、目覚める前に一生終わっちゃうんじゃないのか? ご愁傷様だな」


 圭介の言葉は、ますますエスカレートしていった。


 「いずれにしても、もう俺の邪魔はしないでくれ。お前が最期に告げた言葉が真実だったのなら」


 その瞬間。


 辺りは急に、眩しい光に包まれた。


 朝、目覚めの時だった。


 「夢……?」


 圭介は自宅マンションのベッドの上に、きちんと寝ていた。


 着替えもシャワーも済ませて寝ている。


 不気味なくらいリアルな夢だった。


 美月姫の柔らかな肌のぬくもりまで、記憶に残っている……。


 (夢でよかった)


 圭介は大きく息をついた。