***
「ねえ彼女、一人?」
五稜郭付近のラッキーピエロ入り口に、一人で立っていた美月姫。
夕闇迫る中、凝った看板やポスターを眺めていたところ、急に男に話しかけられた。
驚いて顔を上げると、見知らぬ男が二人。
「彼氏でも待ってるの?」
いきなり尋ねられた。
「え……」
美月姫はなんて答えるべきか迷った。
先生は先生であって、彼氏ではないし。
いくら一緒に居てくれるからって、調子に乗って「彼氏」だなんて一方的に宣言されても、向こうは迷惑だろうし。
(私が一方的に、恋人ごっこみたいなことを先生に要求しているだけなんだし……)
迷った挙句に美月姫は、
「いえ……。彼氏はいません……」
余計な情報を相手に与えてしまった。
「ふーん、そうなんだ。君、地元の人?」
「はい……」
このようなシチュエーションに馴れていない美月姫は、馬鹿正直にナンパ男に受け答えしている。
「それならちょうどいいや。俺たち観光で函館に来たんだ。道案内してよ」
「えっ」
ナンパ男は車を指差した。
札幌ナンバーのスポーツカー。
「ねえ彼女、一人?」
五稜郭付近のラッキーピエロ入り口に、一人で立っていた美月姫。
夕闇迫る中、凝った看板やポスターを眺めていたところ、急に男に話しかけられた。
驚いて顔を上げると、見知らぬ男が二人。
「彼氏でも待ってるの?」
いきなり尋ねられた。
「え……」
美月姫はなんて答えるべきか迷った。
先生は先生であって、彼氏ではないし。
いくら一緒に居てくれるからって、調子に乗って「彼氏」だなんて一方的に宣言されても、向こうは迷惑だろうし。
(私が一方的に、恋人ごっこみたいなことを先生に要求しているだけなんだし……)
迷った挙句に美月姫は、
「いえ……。彼氏はいません……」
余計な情報を相手に与えてしまった。
「ふーん、そうなんだ。君、地元の人?」
「はい……」
このようなシチュエーションに馴れていない美月姫は、馬鹿正直にナンパ男に受け答えしている。
「それならちょうどいいや。俺たち観光で函館に来たんだ。道案内してよ」
「えっ」
ナンパ男は車を指差した。
札幌ナンバーのスポーツカー。



