「先生は今年は、担任持っていないんですよね」
「ああ。去年一年間、三年一組で頑張ったから、今年は一年生の副担任をまったりやってる」
ちなみにそのクラスの担任は、大学の同期・初芝静香だ。
「去年は散々、私たちお手数おかけしましたからね」
「いやいや。受験を成功させなきゃならないプレッシャーはあったけど、問題起こす奴もほとんどいなかったから、楽させてもらったよ」
問題を起こす奴。
要注意人物が約一名存在したが。
「……」
その圭介の一言が原因で、二人ともまた清水優雅の存在を再認識してしまった。
一連の会話を通じても、思い出の節々に優雅の気配が横切っていた。
忘れられない存在。
初めての相手。
さよならの言葉もなしに、一人東京へ去って行った人。
……思い出すと美月姫は未だに、胸が痛む。
でも……もう手の届かない人なのかもしれない。
父親からの期待、自身の将来、結婚相手の家柄などを鑑みると、美月姫にはどうすることもできない。
忘れなければいけない。
美月姫は心に念じる。
だがそう簡単には割り切れないし、忘れられない。
「・……!」
ジャスミンティーのグラスを握る手の力が、無意識に強まる。
「ああ。去年一年間、三年一組で頑張ったから、今年は一年生の副担任をまったりやってる」
ちなみにそのクラスの担任は、大学の同期・初芝静香だ。
「去年は散々、私たちお手数おかけしましたからね」
「いやいや。受験を成功させなきゃならないプレッシャーはあったけど、問題起こす奴もほとんどいなかったから、楽させてもらったよ」
問題を起こす奴。
要注意人物が約一名存在したが。
「……」
その圭介の一言が原因で、二人ともまた清水優雅の存在を再認識してしまった。
一連の会話を通じても、思い出の節々に優雅の気配が横切っていた。
忘れられない存在。
初めての相手。
さよならの言葉もなしに、一人東京へ去って行った人。
……思い出すと美月姫は未だに、胸が痛む。
でも……もう手の届かない人なのかもしれない。
父親からの期待、自身の将来、結婚相手の家柄などを鑑みると、美月姫にはどうすることもできない。
忘れなければいけない。
美月姫は心に念じる。
だがそう簡単には割り切れないし、忘れられない。
「・……!」
ジャスミンティーのグラスを握る手の力が、無意識に強まる。



