四百年の恋

***


 美月姫たち一行は無事に最終バスに乗り、宿泊しているホテルへと戻ることができた。


 外出許可時間をオーバーしてしまうと面倒なことになったのだけど、ギリギリ時間内にホテルへたどり着いたため、問題なくフロントで鍵を手渡され部屋に入った。


 それからお風呂。


 部屋にもお風呂はあるものの、トイレ付きの狭い風呂よりも、ホテルの最上階にある大浴場に美月姫たちは向かった。


 (ちょっと恥ずかしい)


 いくら友達とはいえ、裸の自分を見られるのは恥ずかしいので、美月姫はタオルで体を覆う。


 「……」


 今日はどんなに大きなタオルで体を覆っても、隠し切れないくらい恥ずかしかった。


 目に見えるような痕跡は残されていなくとも、昨日までの自分とは変わってしまった自分の体に気づかれてしまいそうで……。


 美月姫は極力、友人たちとは湯船に浸かるタイミングをずらしたり。


 洗い場ではボディソープを泡立て身体中泡で覆い隠したりして、友人たちに体を見られるのを阻止した。