「どうしてって言われても」
優雅は苦笑いを浮かべながら答えた。
「ふとそんな気分になった。それだけのことじゃないの? 俺も君も」
その行為に愛などない。
そう宣言されたような気がして、美月姫は少し寂しさを感じた。
(私も……分からない。どうしてこんなことになってしまったのか)
「ほんと、どうしてこんな展開になっちゃったのか謎だね。霧の魔法にかけられたみたい」
優雅は未だに晴れない霧の向こうの、満月を見上げながらつぶやいた。
「魔法……」
まさに、魔力にかけられたみたい。
(いつもの私なら、こんなことするわけがなかった)
美月姫は思う。
こういうことは、お互い好き合った男女が、それなりの順序を経て。
双方の合意の上で行なわれる、愛の行為だと信じていた。
(なのに、勢いでこんなことしちゃうなんて……!)
自分自身が信じられなかった。
その場の成り行きで体を安売りするような子を、最も軽蔑していたはずなのに。
(愛してもいない相手と……)
夢だと信じ込みたかったが、体の芯から伝わってくる絶え間ない痛みが、これは夢ではないと思い知らせる。
優雅は苦笑いを浮かべながら答えた。
「ふとそんな気分になった。それだけのことじゃないの? 俺も君も」
その行為に愛などない。
そう宣言されたような気がして、美月姫は少し寂しさを感じた。
(私も……分からない。どうしてこんなことになってしまったのか)
「ほんと、どうしてこんな展開になっちゃったのか謎だね。霧の魔法にかけられたみたい」
優雅は未だに晴れない霧の向こうの、満月を見上げながらつぶやいた。
「魔法……」
まさに、魔力にかけられたみたい。
(いつもの私なら、こんなことするわけがなかった)
美月姫は思う。
こういうことは、お互い好き合った男女が、それなりの順序を経て。
双方の合意の上で行なわれる、愛の行為だと信じていた。
(なのに、勢いでこんなことしちゃうなんて……!)
自分自身が信じられなかった。
その場の成り行きで体を安売りするような子を、最も軽蔑していたはずなのに。
(愛してもいない相手と……)
夢だと信じ込みたかったが、体の芯から伝わってくる絶え間ない痛みが、これは夢ではないと思い知らせる。



