四百年の恋

 「じゃ俺、教室に戻るから」


 「30分後くらいに見回りに行くから。ちゃんと作業終わらすんだぞ」


 「はーい」


 清水は軽やかな足取りで、社会化準備室を出て教室へと戻った。


 圭介はやりかけだった成績資料の記載を続けた。


 (この調子ならうちのクラス、学校祭は上手く行くだろう)


 学校祭まであと少し。


 それが終われば、夏休みを待つだけだ。


 圭介が担任する3年1組は、難関校受験を控えたつわもの揃いなので、夏休みとはいえ休んでいる暇はないだろうけど。


 そして夏休み前に……未消化である清水の三者面談を片付けなければならない。


 清水の母親とのご対面。


 まだ関門は乗り越えていなかった。