四百年の恋

 だが程なくして、秘密が白日の下に曝された。


 どこかから情報が漏れ、まず冬雅の母の耳に届いた。


 冬雅は厳しく叱咤され、縁談に差しさわりがあるから早く別れるように命令された。


 母に頭が上がらなかった冬雅は、ほとぼりが冷めるのを待とうとしばらくおとなしくしていた。


 監視の目が薄まった隙に、冬雅は久しぶりに娘に会いに行った。


 ところが娘は亡くなっていたのだ。


 目を真っ赤にした娘の父親に話を聞くと……。


 ならず者たちに集団で襲われ、乱暴され、命を落としたという。


 どうやら城の者たちが、冬雅と娘の仲を引き裂こうとして、脅しのつもりで娘の元にならず者を遣わしたのが発端らしい。


 可憐な娘は、そのままならず者たちになぶり殺されてしまった。


 「若殿とはいえ、あんまりです! 娘をもてあそび、やがて死に追いやるとは・・・!」


 無礼を承知で父親は、冬雅に吐き捨てた。


 縁談を目前に控えた冬雅が、娘が邪魔になり身辺整理目的で始末したのだと思い込んでいたのだ。


 冬雅は何も言い返せずにいた。


 事実上、娘の父親の言うとおりだったから。