「それはいったい?」
圭介は真姫が抱きしめるその紙切れを取り上げた。
やけに古びた紙。
力を加えれば、朽ち果てそうな……。
圭介はぱっと目を通してみた。
(古文書?)
昔の文章を読解するのは圭介はあまり得意ではないが、頑張って解読を試みた。
(いや、これは和歌だ)
何とか「光ぞ尽きて雲隠なり」という文字が認識された。
その脇に「福山冬悟、死を賜りし時に遺した一首」との一文が、圭介にもはっきり見えたのだ。
「おい、この文書!」
真姫から取り上げた古文書を、圭介はオタクに押し付けた。
「読めるか、これ?」
「え、ええ……」
オタクはゆっくり読み始めたのだが、その古文書の概略は以下の通りだった。
中央部分に大きく記された、福山冬悟の辞世の句。
その説明として、「赤江(あかえ)の讒言により冬雅公により死を賜りし時に詠んだ句」と書かれているらしい。
「赤江って誰だっけ?」
「冬雅公の重臣の一人です。安藤氏の自害の直後に、彼もまた流罪に処されているのです。それに何らかの関わりがあったとの説でしたが……」
オタクはまじまじと、真姫が見つけ出した文書を見つめている。
「これが本物なら、大変な発見ですよ……!」
「それは私が書き残したものです。あのまま事実が隠蔽されてしまうのが怖くて、哀しくて……」
「え!?」
突然の真姫の言葉に、その場にいた誰もが振り返った。
だがその言葉は、真姫によるものではなかった。
「月光姫」が真姫の姿を借りて、言葉を発しているのだった。
圭介は真姫が抱きしめるその紙切れを取り上げた。
やけに古びた紙。
力を加えれば、朽ち果てそうな……。
圭介はぱっと目を通してみた。
(古文書?)
昔の文章を読解するのは圭介はあまり得意ではないが、頑張って解読を試みた。
(いや、これは和歌だ)
何とか「光ぞ尽きて雲隠なり」という文字が認識された。
その脇に「福山冬悟、死を賜りし時に遺した一首」との一文が、圭介にもはっきり見えたのだ。
「おい、この文書!」
真姫から取り上げた古文書を、圭介はオタクに押し付けた。
「読めるか、これ?」
「え、ええ……」
オタクはゆっくり読み始めたのだが、その古文書の概略は以下の通りだった。
中央部分に大きく記された、福山冬悟の辞世の句。
その説明として、「赤江(あかえ)の讒言により冬雅公により死を賜りし時に詠んだ句」と書かれているらしい。
「赤江って誰だっけ?」
「冬雅公の重臣の一人です。安藤氏の自害の直後に、彼もまた流罪に処されているのです。それに何らかの関わりがあったとの説でしたが……」
オタクはまじまじと、真姫が見つけ出した文書を見つめている。
「これが本物なら、大変な発見ですよ……!」
「それは私が書き残したものです。あのまま事実が隠蔽されてしまうのが怖くて、哀しくて……」
「え!?」
突然の真姫の言葉に、その場にいた誰もが振り返った。
だがその言葉は、真姫によるものではなかった。
「月光姫」が真姫の姿を借りて、言葉を発しているのだった。



